パークファクター(球場要因)

こんにちは。約8カ月ぶりの投稿になります。

ADMスタッフの青木です。

突然ですが、今日は「パークファクター」について書きたいと思います。

 

ESPNのウェブサイト上に「パークファクター」というデータが公開されています。

パークファクターを日本語で言うのであれば「球場要因」でしょうか。

何に対する要因かと言えば「得点」です。

その球場がどれだけ他の球場と比べ得点の入りやすい球場であるかを数値化しています。

計算方法は、ホームチームがホーム球場でゲームをした時の自チームと敵チーム両方の総得点数をホームゲーム数で割ります。それをロードゲームでの(総得点÷ロードゲーム数)で割ります。

 

 

例えばロッキーズがCoors Fieldでホームゲームを81試合し、ロードゲームが81試合あったとします。

Coors Fieldでの81試合でのロッキーズと敵チームの総得点は486点、ロードゲームでの総得点は405点という結果であったならば、

(486点 ÷ 81) ÷ (405点 ÷ 81) = 1.200

Coors Field のパークファクターはこの計算だと1.200となります。

*例としてわかりやすく説明するため、適当な数値を使っています。

 

パークファクターが1.000以上だと、「打者有利の球場である」とされています。

各シーズンのデータはコチラで更改されています。

http://espn.go.com/mlb/stats/parkfactor/_/year/2015

 

下の表は2015年シーズンのデータを日本語バージョンにまとめたものです。

順位は打者有利な球場順になっています。

なので、2015年最も打者有利であった球場はコロラド・ロッキーズの本拠地であるCoors Field。

逆に、最も打者不利・投手有利であった球場はサンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地であるAT&T Parkでした。

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日本人選手がメジャーへ移籍するときにこういった「球場の要因」も考えることが1つのポイントになるかと思います。

おそらく、ピッチャーであればロッキーズにはいきたくないかもしれません。

ピッチャーであれば、投手有利のAT&T Parkを本拠地とするジャイアンツ、もしくはAngel Stadiumを本拠地とするエンジェルスに移籍したいかもしれません。

サンフランシスコとアナハイムですから西海岸で天候もよく、日本食にもありつけます。

こんな要素も考えると野球がさらに複雑で面白くなります。

そして、こういったことも理解したうえで、日本人野球選手をサポート&アドバイスしていかないといけません。

 

 

『ミネソタ・ツインズ』MLB球団紹介 ア・リーグ中地区

ア・リーグ5チーム目はミネソタ・ツインズです!

【チームロゴ】

こちらがツインズのチームロゴです。

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TCのマークはTwin Cities(ツインシティーズ)を意味しています。ツインズというチーム名は、ミネアポリス市とミシシッピ川の対岸のにあるセントポール市が「ツイン・シティーズ(双子都市)」であることに由来しているそうです。

ツインズは映画「メジャーリーグ3」に登場してくる球団であり、この映画には石橋貴明さんも出演して話題になりました。

球団としては1990年前半から不調なシーズンが続き、2001年にはワシントン・エクスポズと共に球団削減の候補として挙げられます。しかしミネソタ市民の強い反対もあり、球団存続が決定されました。

【本拠地】

ツインズの本拠地はミネソタ州ミネアポリスにあるターゲットフィールドです。

こちらがミネアポリスの地理的な位置です。

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こちらがターゲットフィールドです。

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この写真を見ていただくとツインズの名前の由来の意味が分かります。

左の「M」の入った選手がミネアポリス市。右の「S」の入った選手がセントポール市。

この二人は双子(双子都市)で、その間にはミシシッピ川が流れ、背景にはミネソタ州の地形が使われています。

【オーナー】

オーナーはジム・ポーラッドです。

Jim Pohlad, Twins owner, talked about the need to make staff changes. Jim Pohlad, Twins owner, Terry Ryan, Twins general manager, and Dave St.Peter, Twins team president, met with the press Friday afternoon to talk about yesterdays firings of some of the coaching staff.  ] (DAVID BREWSTER/STAR TRIBUNE)

2009年に亡くなったカール・ポーラッドの後を継ぎ、ツインズのオーナーになりました。

監督はポール・モリターです。

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ミネソタ出身で元MLB選手のポール・モリタ―。内野手・指名打者として、ブリュワーズや、ブルージェイズ、ツインズでプレーした経験があります。ブリュワーズ時代の背番号4は永久欠番となっています。

過去にはツインズとマリナーズで打撃コーチを務め、2015年シーズンからツインズの監督として指揮を執っています

【GM・監督】

GMはテリー・ライアンです。

Terry Ryan, Twins general manager, talked about changes in coaching staff. Jim Pohlad, Twins owner, Terry Ryan, Twins general manager, and Dave St.Peter, Twins team president, met with the press Friday afternoon to talk about yesterdays firings of some of the coaching staff.  ] (DAVID BREWSTER/STAR TRIBUNE) ORG XMIT: MIN1210051630081205

テリー・ライアンは選手にできるだけお金をかけずに、マイナーでの選手育成に力を入れチーム作りをすることで知られています。

2007年にツインズのGMを一度辞任しますが、2011年にふたたびツインズのGMに就任しました。

【日本人選手】

ツインズにはマイケル中村選手と西岡剛選手が在籍していました。

こちらがマイケル選手です。

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こちらが西岡選手です。

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【注目選手】

MINNEAPOLIS, MN - APRIL 13: Glen Perkins #15 of the Minnesota Twins pitches against the Kansas City Royals during the seventh inning of their game on April 13, 2011 at Target Field in Minneapolis, Minnesota. Royals defeated the Twins 10-5. (Photo by Hannah Foslien/Getty Images)

グレン・パーキンス

32歳

リリーフ投手(クローザー)

シーズンの前半戦を終了した時点で28セーブを挙げているパーキンス。今シーズンの安定感は抜群です。防御率は1.24です。

ブライアン・ドジャー

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28歳

内野手

昨シーズンは打率こそ.242でしたが、出塁率.345、得点112、本塁打23という成績を残しました。今シーズンは既に得点65、本塁打18という昨年のペースを上回る成績できています。

【戦力構図】

2009年と2010年には地区優勝を果たしたツインズですが、その後4シーズン連続で90敗以上を喫するというチーム状況です。

2014年オフにフリーエージェントとなったトリー・ハンター(外野手)や、アービン・サンタナ(先発投手)、J.R. グラハム(先発投手)、ブレイン・ボイヤー(リリーフ投手)を獲得しました。

〈ラインナップ〉

2015年7月9日対ホワイトソックス戦のラインナップは以下の通りです。

1.ブライアン・ドジャー(2B)

2.ジョー・マウアー(1B)

3.トレバー・プルーフ(3B)

4.ミゲル・サノ(DH)

5.トリー・ハンター(RF)

6.エデュアルド・ヌネズ(LF)

7.アーロン・ヒックス(CF)

8.カート・スズキ(C)

9.シェーン・ロビンソン(CF)

新人で活躍が期待されていたバイロン・バクストンは現在故障でDL入りしています。

〈先発ローテーション〉

フィル・ヒューズ

アービン・サンタナ

マイク・ペルフリー

カイル・ギブソン

トム・ミローン

トレバー・メイ

〈リリーフ〉

グレン・パーキンス(クローザー)

ブライアン・ダンシング

ケイシー・フィーン

ブレイン・ボイヤー

J.R. グラハム

アレックス・メイヤー

ライアン・プレスリー

アーロン・トンプソン

以上がツインズの紹介になります!!

次はア・リーグ西地区のチームを紹介していきます!

『シカゴ・ホワイトソックス』 MLB球団紹介 ア・リーグ中地区

ア・リーグ中地区4チーム目はシカゴ・ホワイトソックスです。

【チームロゴ】

こちらがホワイトソックスのチームロゴです。

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【本拠地】

ホワイトソックスの本拠地はイリノイ州シカゴにある、U.S.セルラーフィールドです。

こちらがシカゴの地理的な位置です。

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こちらがU.S. セルラーフィールドです。

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1991年にオープンした球場です。以前はコミスキーパークという球場名でしたが、2003年にU.S.セルラーという会社が命名権を買取り、現在の球場名になりました。多くのファンや記者達はいまだにコミスキーパークという名前で呼んでいるそうです。

【オーナー】

ジェリー・ラインズドルフがホワイトソックスのオーナーです。

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公認会計士であり弁護士でもあるラインズドルフは、NBAのシカゴ・ブルズのオーナーでもあります。1981年にホワイトソックスを、1984年にブルズを買収しました。

MLBとNBAの反労働組合の強硬派であることで知られています。NBAでは最も影響力のあるオーナーの一人として知られ、NBAのサラリーキャップの導入等にも大きく関わった人物です。

【GM&監督】

GMはリック・ハーンです。

Rick Hahn announced as new White Sox GM at U.S. Cellular Field Friday, Oct. 26 2012.  B582472752Z.1 (E. Jason Wambsgans/Chicago Tribune) ....OUTSIDE TRIBUNE CO.- NO MAGS,  NO SALES, NO INTERNET, NO TV, CHICAGO OUT, NO DIGITAL MANIPULATION...

2000年からホワイトソックで働き始め、2012年にGMとなりました。ホワイトソックスのGMになるまでに多くのMLB球団からオファーを受け、2010年には「次世代GM候補No.1」として名前が挙がっていました。

監督はロビン・ベンチュラです。

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過去に三塁手として、6度のゴールドグラブ賞を獲得した元MLB選手です。

ホワイトソックスやメッツ、ヤンキース、ドジャーズに所属していました。2012年からホワイトソックスの監督として活躍しています。

【日本人選手】

過去に井口資仁選手や、高津臣吾選手、福留孝介選手がホワイトソックスに所属していました。

こちらが井口選手。

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こちらが高津選手。(写真は2013年のとある試合での始球式のものです。)

Former Chicago White Sox pitcher Shingo Takatsu throws out a ceremonial first pitch before an interleague baseball game between the White Sox and Atlanta Braves in Chicago, Saturday, July 20, 2013. Chicago won 10-6. (AP Photo/Paul Beaty)

こちらが福留選手です。

GLENDALE, AZ - MARCH 10:  Kosuke Fukudome #1 of the Chicago White Sox bats against the Texas Rangers on March 10, 2012 at The Ballpark at Camelback Ranch in Glendale, Arizona. The White Sox defeated the Rangers 3-2.  (Photo by Ron Vesely)  Subject:  Kosuke Fukudome

【注目選手】

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クリス・セール

26歳

先発投手

ホワイトソックスのエース左腕です。昨シーズンは26試合に登板し、12勝4敗、防御率2.17という成績を残しています。今シーズンは既に12試合に登板し129奪三振を記録しています。オフシーズンに自宅で足を怪我してしまい、今シーズンの開幕には間に合いませんでしたが、復帰以来またエースの力を発揮しています。

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ホセ・アブレイユ

28歳

一塁手

昨シーズンは本塁打36、打率.317、打点107、得点80という成績を残し、新人王を獲得しています。

【戦力構図】

ホワイトソックスは2008年シーズン以来プレーオフから遠ざかっており、昨シーズンは73勝89敗という成績でした。

2014年オフシーズンに、アスレチックスとのトレードでジェフ・サマージャ(先発投手)を獲得します。さらに、フリーエージェントとなったデビット・ロバートソン(クローザー)、メルキー・カブレラ(外野手)、アダム・ラローシュ(内野手・DH)、ゴードン・ベッカム(内野手)などを獲得することでかなりの補強を施しました。

〈ラインナップ〉

2015年6月25日の対タイガーズ戦

1.アダム・イートン(CF)

2.ゴードン・ベッカム(SS)

3.ホセ・アブレイユ(1B)

4.アダム・ラローシュ(DH)

5.メルキー・カブレラ(LF)

6.アビサイル・ガルシア(RF)

7.コナー・ギラスピー(3B)

8.タイラー・フラワーズ(C)

9.カルロス・サンチェス(2B)

〈先発ローテーション〉

クリス・セール

ジェフ・サマージャ

ホセ・キンタナ

ジョン・ダンクス

カルロス・ロドン

〈リリーフ〉

デビット・ロバートソン(クローザー)

ジェイク・ペトリッカ

ザック・デューク

ザック・パットナム

ダニエル・ウェブ

ジュニア・ゲリャ

スコット・キャロル

以上がホワイトソックスの紹介になります!

『クリーブランド・インディアンズ』MLB球団紹介 ア・リーグ中地区

ア・リーグ中地区3チーム目はクリーブランド・インディアンズです。

【チームロゴ】

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そのチーム名の通り、アメリカの原住民族であるインディアンをイメージ化したものがロゴとなっています。通称『Tribe(トライブ)』と呼ばれています。

1950年代から1990年代まで長い低迷期間があり、映画『メジャーリーグ』のモデル球団になったことでも有名です。

【本拠地】

インディアンズの本拠地はオハイオ州のクリーブランドです。

地理的な位置はこちらになります。

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本拠地球場はプログレッシブフィールドです。

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1994年に建設され、当時の球団オーナーの名前にちなんでジェイコブスフィールドという球場名になります。2008年に保険会社のプログレッシブが命名権を買取り、プログレッシブフィールドという球場名に変わりました。今でも元の名前にちなんで『The Jake(ザ・ジェイク)』と呼ばれることがあります。

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同じオハイオ州に本拠地を置くシンシナティ・レッズとのゲームがあるときは『バトル・オブ・オハイオ』と呼ばれ、盛り上がりを見せます。メッツとヤンキースのシリーズは『サブウェイシリーズ』、レイズとマーリンズのシリーズは『シトラスシリーズ』など、近隣や同じ州内に本拠地を置くチーム同士の試合があるときはシリーズ名がつけられることが良くあります。

プログレッシブフィールドの近隣には、現在NBAファイナルで戦っているクリーブランド・キャバリアーズ(レブロン・ジェームス所属)の本拠地クイックンローンズアリーナもあります。

【オーナー】

現在のインディアンズのオーナーはラリー・ドーランとポール・ドーランです。

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左が父のラリー、右が息子のポールです。親子そろって弁護士や検察官としてのバックグラウンドを持っています。2000年に当時のオーナーであったリチャード・ジェイコブスとデビット・ジェイコブスからラリーがチームを買い取りました。

【GMと監督】

GMはクリス・アントネッティです。

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1998年にエクスポズのオフィスで働き始め、翌年の1999年からインディアンズで働き始めます。そして2010年にインディアンズのGMに就任しました。

監督はテリー・フランコーナです。

Cleveland Indians manager Terry Francona talks with reporters before spring training baseball practice in Goodyear, Ariz., Wednesday, Feb. 12, 2014. (AP Photo/Paul Sancya)

以前にはフィリーズやレッドソックスの監督も務めていました。

2004年にレッドソックスの監督に就任し、その年にワールドシリーズを制覇します。レッドソックスにとっては1918年以来のワールドシリーズ制覇でした。そして2007年にもワールドシリーズ制覇を成し遂げます。

1980年代には現役の選手として、一塁や外野を守っていました。

【日本人選手】

福留孝介選手、多田野数人選手、小林雅英選手、大家友和選手がインディアンズに所属していました。

こちらが福留選手。

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こちらが多田野選手。

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こちらが小林選手。

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そしてこちらが大家選手です。

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【注目・主力選手】

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コーリー・クルーバー

29歳

先発投手

インディアンズのエース投手です。2014年シーズンのア・リーグサイヤング賞獲得投手です。昨年は34試合に先発し、235.2インニングに登板。18勝9敗、防御率2.44、269奪三振という素晴らしい成績を残しました。

今シーズンは前半戦で少し打ち込まれる試合もありましたが、現在12試合に登板して奪三振は105です。

Cleveland Indians pitcher Carlos Carrasco delivers the ball to the New York Yankees during the first inning of a baseball game Sunday, Aug. 10, 2014, at Yankee Stadium in New York. (AP Photo/Bill Kostroun)

カルロス・カラスコ

28歳

先発投手

現在インディアンズの2番手先発投手です。昨シーズン途中から調子を一気に上げ、今シーズンはインディアンズのローテーションの軸として活躍。すでに7勝4敗の成績を残しています。

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マイケル・ブラントリー

28歳

外野手

昨シーズンは安打200、打率.327、得点94、本塁打20、打点97、盗塁23という非の打ちどころがない成績を残しました。インディアンズの中軸打者です。

【戦力構図】

2013年に92勝70敗でプレーオフ進出、2014年は85勝77敗でタイガーズとロイヤルズに届かなかったインディアンズ。セイバーメトリクスから見ると、UZR等の守備での数値が非常に悪く、MLBで最も頼りない守備陣とも呼ばれています。

昨シーズンオフの主な補強ではアスレチックスの主軸打者であったブランドン・モスをトレードで獲得。インディアンズはマイナーのジョーイ・ウェンドルをアスレチックスへ送りました。

4月6日に行われた開幕戦のスターティングメンバーは以下の通りです。

1.マイケル・ボーン(CF)

2.ジェイソン・キプニス(2B)

3.マイケル・ブラントリー(LF)

4.カルロス・サンタナ(1B)

5.ヤン・ゴームズ(C)

6.ブランドン・モス(RF)

7.ライアン・レイバーン(DH)

8.ロニー・チゼンホール(3B)

9.ホセ・ラミレス(SS)

先発 コーリー・クルーバー

先発ローテーションは以下の通りです。

コーリー・クルーバー

カルロス・カラスコ

トレバー・バウアー

ダニー・サラザー

ショーン・マーカム

クローザーはコディ・アレンです。

インディアンズの先発陣が今シーズン活躍しています。なぜインディアンズは良い投手を育てられるのか、という記事が先日書かれていました。意図的に重さを変えたボールを使った投球練習や、腕の動きや力の使い方などをモニターする装置などを使ったりと、常に新しい練習方法を取り入れたり、選手に合わせた練習をしているそうです!それらの練習方法が選手育成段階であるマイナーにも取り入れられているそうです。

以上がインディアンズの紹介になります。

『デトロイト・タイガース』 MLB球団紹介 ア・リーグ中地区

今回はア・リーグ中地区に所属するデトロイト・タイガースを紹介します。

【本拠地】

タイガースの本拠地はミシガン州・デトロイトにあるコメリカパークです。

デトロイトの地理的な位置はこちらです。

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こちらがコメリカパークです。

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以前までタイガースの本拠地であったタイガー・スタジアムの老朽化や駐車場の狭さが問題となり、2000年に新しく建設されたスタジアムです。そしてこの球場の建設は当時のデトロイトのダウンタウン再開発の一環としての役割も担っていたようです。

コメリカ銀行が30年間の命名権を約79億円で買い取り、『コメリカパーク』という球場名になりました。

【チームロゴ】

こちらがタイガースのチームロゴです。

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デトロイトの『D』を意味しています。

【オーナー】

タイガースのオーナーはマイク・イリッチです。

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ファストフードのリトルシーザーズの創業者です。さらにアイスホッケーのデトロイト・レッドウィングスというチームのオーナーでもあります。

このイリッチさん、プロ野球選手として1952年から1955年までマイナーリーグでプレーしていました。引退した後の1959年にピザ屋さんを始めます。当時はイリッチの家族も彼のビジネスを手伝っていたそうです。そしてこの彼が始めたビジネスが、今では世界的に有名なフランチャイズチェーンのリトルシーザーズとなりました。

1992年、当時タイガースのオーナーであったトム・モナガンからイリッチが球団を買い取ります。トム・モナガンはドミノズピザの創業者です。巨大ピザチェーン店のオーナーが連続でタイガースのオーナーになるというのはなかなか興味深いです。

【GM&監督】

GMはデーブ・ドンブロウスキーです。

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1978年からホワイトソックスの球団運営にかかわり始め、後にGM補佐を務めます。

1987年からは、モントリオール・エクスポズの選手育成などに携わり、1988年にGMとなります。31歳でGMに就任したドンブロウスキーは当時の史上最年少のGMでした。

その後、1991年のMLBのリーグ拡大時に新規参入したフロリダ・マーリンズの初代GMとして任命されます。

2002年より、タイガースの球団社長に就任します。2002年シーズンの最初の6試合で連敗したタイガースは当時の監督&GMを解雇してしまいます。それ以来、ドンブロウスキーが球団社長兼、GMという役割を担っています。

監督はブラッド・オースマスです。

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元MLB選手で、キャッチャーでした。パドレス、タイガース、アストロズ、ドジャーズなどでプレーし、オールスターゲームなどにも出場しています。2010年に引退後、パドレスのチーム運営に携わり、2013年からタイガースの監督となりました。

【日本人選手】

野茂英雄選手と木田優夫選手がタイガースでプレーしていました。

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6 Mar 1999: Pitcher Masao Kida #41 of the Detroit Tigers winds-back to throw during the Spring Training game against the Cleveland Indians at the Joker Marchant Stadium in Lakeland, Florida. The Tigers defeated the Indians 6-2. Mandatory Credit: Harry How  /Allsport

【主力&注目選手】

ミゲル・カブレラ

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32歳

一塁手

タイガース強力打線の中核を担う選手です。昨年は打率.313、本塁打25、打点109、得点101でした。2012、2013年には2年連続で本塁打40以上、打点も130点以上、という成績を残している選手です。

ヨエニス・セスペデス

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29歳

外野手

昨シーズンは22本塁打、100打点という成績を残しています。2014シーズン後にレッドソックスからタイガースへトレードされました。

デビッド・プライス

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29歳

先発投手

2012年シーズンのア・リーグ サイヤング賞投手です。

昨シーズン途中にレイズからタイガースへ移籍しましたが、両チームでの成績を合わせて15勝12敗、防御率3.26という成績でした。

ジャスティン・バーランダー

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32歳

先発投手

2011年シーズンのア・リーグ サイヤング賞獲得投手です。

昨年の成績は15勝12敗、防御率は4.54でした。味方の援護にかなり助けられ15勝を挙げたというイメージが残ったシーズンでしたが、間違いなくエース級の投手です。今シーズンは故障により未だに登板していませんが、6月頃の復帰が予想されています。

【チーム編成】

昨シーズンを含め4年連続で地区優勝を果たしているタイガースですが、昨年はディビジョンシリーズのオリオールズ戦で1勝も出来ずに敗退となりました。昨年のチーム成績を見ると打撃陣が非常に強力でした。

昨シーズン途中に、先発投手の要としてレイズからデビッド・プライスを獲得しました。ですが、昨シーズンオフ中にFA権を獲得したマックス・シャーザーがワシントン・ナショナルズと7年・約252億円の契約を結び、タイガースはチームの大エースを失うことになってしまいます。さらには2011年のア・リーグ サイヤング賞投手であるジャスティン・バーランダーが故障により開幕に間に合わず、今シーズンは未だに1度も登板していません。

主力外野手であったトリー・ハンターをFAで失ったタイガーズは、先発ローテーションの1人であったリック・ポルセロをレッドソックスへトレードし、引き換えに外野手のヨニエス・セスペデスをレッドソックスから獲得します。

その他に目立ったトレードでは、タイガーズ、ダイヤモンドバックス、ヤンキースの3チームを巻き込んだ三角トレードが行われました。

タイガースからロビー・レイとドミンゴ・レイバがダイヤモンドバックスへ。

ダイヤモンドバックスからディディ・グレゴリウスがヤンキースへ。

そしてヤンキースからシェーン・グリーンがタイガースへ。

といった三角トレードでした。

以下は2014シーズン後にタイガースが手放すことになった主な選手と、獲得した選手の一覧です。

*FA=フリーエージェント、TR=トレード

〈タイガースから流出した選手〉

FA: マックス・シャーザー (SP)

FA: トリー・ハンター (OF)

FA: ジム・ジョンソン (RP)

TR: リック・ポーセロ (SP)

TR: ロビー・レイ (SP)

TR: エウヘニオ・スアレス (SS)

〈タイガースが獲得した選手〉

TR: シェーン・グリーン (SP)

TR: ヨエニス・セスペデス (OF)

TR: アルフレド・サイモン (SP)

TR: アンソニー・ゴース (OF)

TR: アレックス・ウィルソン (RP)

〈開幕戦オーダー〉

タイガースの4月6日に行われたツインズとの開幕戦のオーダーは以下の通りです。

1.ラジェイ・デイビス(CF)

2.イアン・キンスラー(2B)

3.ミゲル・カブレラ(1B)

4.ビクター・マルティネス(DH)

5.J.D. マルティネス(RF)

6.ヨエニス・セスペデス(LF)

7.ニック・カステラノス(3B)

8.アレックス・アリバ(C)

9.ホセ・イグレシアス(SS)

先発投手:デビットプライス

クローザー:ジョー・ネイサン

〈先発投手〉

先発ローテーションは以下の5人によって組まれています。バーランダーが復帰し次第、ローテーション入りする見込みです。

デビット・プライス

アニバル・サンチェス

シェーン・グリーン

アルフレッド・サイモン

カイル・ロブシュテイン

〈リリーフ投手〉

ジョバ・チャンバレン

アル・アルバカーキ

トム・ゴーゼラニー

エンジェル・ネスビット

ブレイン・ハーディ

〈クローザー〉

開幕当初のクローザーはジョー・ネイサンでしたが、本人にとって2度目のトミージョン手術を受けることとなり、今シーズン中の復帰は難しくなりました。ネイサンに代わって、現在はホアキム・ソリアがクローザーを務めています。

以上がデトロイト・タイガースの紹介になります。5月12日の試合終了時点で、現在タイガースは20勝13敗でア・リーグ中地区2位。開幕から好調な首位のロイヤルズを1ゲーム差で追っています!

『カンザスシティ・ロイヤルズ』 MLB球団紹介 ア・リーグ中地区

ここまでア・リーグ東地区に属する5チームを紹介してきました。次はア・リーグ中地区の5チームを紹介していきたいと思います。

今回はカンザスシティ・ロイヤルズを紹介したいと思います。

【チームロゴ】

こちらがロイヤルズのロゴです。

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KCというのが本拠地のあるカンザス・シティを意味しています。

Royalという英語は『国王、国王の』などといった意味がありますが、ロイヤルズというチーム名はカンザスシティで1899年から行われている『アメリカン・ロイヤル』というお祭りの名称から由来しているそうです。

【本拠地】

ロイヤルズの本拠地はミズーリ州・カンザスシティにあるカウフマンスタジアムです。

こちらがカンザスシティの地理的な位置です。

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こちらがカウフマンスタジアムです。

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『The K』と呼ばれたり、『ロイヤルズスタジアム』と呼ばれることもあるようです。

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1973年に開場したスタジアムです。当初はロイヤルズスタジアムという名前だったのですが、初代オーナーを務めたユーイング・カウフマンの功績を称え、1993年にカウフマンスタジアムという名前になりました。

1955から1967年までカンザスシティ・アスレチックスがカンザスシティに本拠地を構えていましたが、1967年シーズン後にアスレチックスはオークランドへ移転します。1969年のリーグ拡大時、MLBに新規参入したのがカンザスシティ・ロイヤルズです。この時ロイヤルズと共に参入したチームはシアトル・パイロッツ(現:ミルワーキー・ブルワーズ)でした。

【オーナー】

オーナーはデイビッド・グラスです。

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こちらのグラスさん、なんと元Wal-Mart(ウォルマート)のCEOです。Wal-Martは売上世界一の小売店です。1988年から2000年までWal-MartのCEOを務めていました。

1993年に初代オーナーであるユーイング・カウフマンが亡くなった後にロイヤルズの経営に携わり、後にロイヤルズの中で強い発言権を持つ存在となります。そして2000年にロイヤルズの単独所有権を取得しオーナーとなります。

1994-1995年にかけてMLB選手による大規模なストライキが行わられます。MLBオーナーサイドがサラリーキャップを労使協定に組み込もうとしたためです。この際にグラスは徹底して選手会の主張に反対しました。さらには、ストライキ中にプレーしない選手たちを入れ替えて、ほかの選手たちにプレーさせようと試みました。ストライキ中に労働者を入れ替えたりするようなことは法律で禁止されています。

そして1993年以降グラスがリーダーシップを執るようになってから、ロイヤルズ全体の選手年棒が大幅に削減されます。これによりグラスは利益を生み出します。Wal‐Mart で培ったコスト削減の強みを活かした経営とも見て取れますが、1980年代に勝てるチームであったロイヤルズを1990-2000年代にかけて勝てないチームに変えてしまった、とチーム経営の面では非難されています。

強豪時代であった1970-1980年代にかけて、ロイヤルズは地区優勝6回、リーグ優勝2回、ワールドシリーズ制覇1回(1985年)という成績を残しています。

長く不振が続きましたが、2014年シーズンはワイルドカードでポストシーズン進出、リーグ優勝を果たします。ワールドシリーズではサンフランシスコ・ジャイアンツに敗れてしまいました。

【GM・監督】

GMはデイトン・ムーアです。

Kansas City at Chicago White Sox

大学時代は野球部に所属していたそうです。ジョージメイソン大学のスポーツ経営学修士号を取得しています。在学中から卒業後の数年間は、ジョージメイソン大学の野球チームのアシスタントコーチを務めます。ちなみに幼少期のころからロイヤルズのファンだったそうです。

その後、1994年にアトランタ・ブレーブスのスカウトとして働き始めます。2005年にブレーブスのGM補佐となり、2006年にロイヤルズのGMに就任します。

監督はネッド・ヨストです。

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過去には6年間、選手としてメジャーリーグでプレイしていました。

その後コーチ業などを務め、2003年にミルワーキー・ブルワーズの監督に就任します。2008年、ブルワーズから解雇され、2010年からロイヤルズの監督となっています。

【日本人選手】

昨年まで青木宣親選手が所属し、ロイヤルズ復活の立役者としてワールドシリーズでも活躍しました。現在はロイヤルズがワールドシリーズで敗れた相手、サンフランシスコ・ジャイアンツでプレイしています。

こちらの写真はリーグ優勝を果たした後のシャンパンファイト直前の様子です。

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その他には野茂英雄選手、マック鈴木選手、薮田安彦選手が過去にロイヤルズに所属していました。

こちらロイヤルズに所属していた時のマック鈴木選手です。

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こちらは野茂選手です。

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こちらが薮田選手です。

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【主力・注目選手】

ローレンゾ・ケイン

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29歳

外野手

2014シーズンは133試合に出場。28盗塁、打率.301の成績を残しています。

2015シーズンが始まり、3番打者として絶好調のケイン選手。打って、走って、守れる選手です。今年のロイヤルズの主軸打者となりそうです。

サルバドール・ペレス

MLB: Spring Training-Chicago White Sox at Kansas City Royals

24歳

捕手

昨シーズンは150試合に出場し、17本塁打、70打点の成績を残しています。若いペレスが今年どれだけの成績を残すか注目されています。

グレッグ・ホーランド

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29歳

リリーフ投手

ロイヤルズのクローザーです。昨シーズンは防御率1.44、46セーブという成績を残しました。

【戦力構図】

2014年のロイヤルズのチーム成績を見るとリリーフ投手陣の活躍が際立ったようです。それに加えてチーム打率もア・リーグ全体で2位の成績でした。投手陣はエースのジェームズ・シールズをFAで失い、先発1番手の投手を失うことになってしまいました。

かつては選手にお金を遣わないことで知られていたロイヤルズですが、2015シーズンのチーム別選手年棒を見ると、MLB全体で16番目に位置し、約135億円(1ドル=120円で計算)を選手年棒として支出しています。2011年には約35億円程度のチーム年棒でしたが、2012年に約76億円、2013年は103億円、2014年は110億円のチーム年棒となっています。球団経営、MLBのビジネスそのものが拡大している証拠ともいえるでしょう。

以下がFAによってロイヤルズから移籍した選手です。

〈FAによる流出選手〉

ジェームズ・シールズ(先発投手)

ビリー・バドラー(DH)

青木宣親(外野手)

ラウル・イバネス(外野手)

ジェイソン・ニックス(外野手)

以下はロイヤルズが獲得したFA選手です。

〈獲得したFA選手〉

ケンドリス・モラリス(DH・1塁手)

アレックス・リオス(外野手)

エディソン・ボルケス(先発投手)

クリス・ヤング(先発投手)

クリス・メイドン(先発投手)

ジェイソン・フレイザー(リリーフ投手)

ヨハン・ピノ(先発投手)

〈スターティングラインナップ〉

こちらは4月17日の対オークランド・アスレチックス戦のスターティングメンバーです。

*()内は昨年の成績です。

1.(SS)アルシデス・エスコバー(打率.285/本塁打3/打点50/出塁率.317/長打率.377)

2.(3B)マイク・ムスターカス(打率.212/本塁打15/打点54/出塁率.271/長打率.361)

3.(CF)ロレンゾ・ケイン(打率.301/本塁打5/打点53/出塁率.339/長打率.412)

4.(1B)エリック・ホズマー(打率.270/本塁打9/打点58/出塁率.318/長打率.398)

5.(DH)ケンドリス・モラレス(打率.218/本塁打8/打点42/出塁率.274/長打率.338)

6.(LF)アレックス・ゴードン(打率.266/本塁打19/打点74/出塁率.351/長打率.432)

7.(C)サルバドール・ペレス(打率.260/本塁打17/打点70/出塁率.289/長打率.403)

8.(RF)パウロ・オーランド(出場試合が少ないため記録なし)

9.(2B)オマー・インファンテ(打率.252/本塁打6/打点66/出塁率.295/長打率.337)

本来、右翼手にはアレックス・リオス(打率.280/本塁打4/打点54/出塁率.311/長打率.398)が入っていましたが、現在故障者リスト入りしています。

ジャロッド・ダイソン(打率.269/本塁打1/打点24/出塁率.324/長打率.327)とオーランドがリオスの穴を埋める形になっていくようです。

〈先発投手〉

エースであったジェームズ・シールズがFAで移籍したため、ベンテュラが先発1番手となります。先発ローテーションは以下の5人になる見込みです。

ヨルダノ・ベンテュラ(183.0回/14勝10敗/防御率3.20)

ダニー・ダフィー(149.1回/9勝12敗/防御率2.53)

エディソン・ボルケス(192.2回/13勝7敗/防御率3.04)

ジェイソン・バルガス(187.0回/11勝10/防御率3.71)

ジェレミー・ガスリー(202.2回/13勝11敗 /防御率4.13)

〈リリーフ投手〉

クローザーはホーランド、セットアップがデイビスという勝ちパターンのリレーが予想されています。

グレッグ・ホーランド(62.1回/防御率1.44/46SV)

ウェイド・デイビス(72.0回/防御率1.00/3SV)

ケルビン・ヘレーラ(70.0回/防御率1.41/0SV)

ジェイソン・フレイザー(47.1回/防御率2.66/0SV)

クリス・ヤング(165.0回/防御率3.65/0SV)

フランクリン・モラレス(142.1回/防御率5.37/0SV)

ライアン・マドソン(記録なし)

以上がカンザスシティ・ロイヤルズの紹介になります。現在ロイヤルズは10試合終えて8勝2敗と素晴らしいスタートをきっています!

次回はデトロイト・タイガースの紹介をしたいと思います。

『ボストン・レッドソックス』 MLB球団紹介 ア・リーグ東地区

MLB球団紹介5チーム目はボストン・レッドソックスです!ア・リーグ東地区、最後のチームになります。

【チームロゴ】

こちらがレッドソックスのロゴです。

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チーム名の通り、赤い靴下もロゴになっています。

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【本拠地】

レッドソックスの本拠地はマサチューセッツ州のボストンにあるフェンウェイパークです。

こちらがボストンの地理的な位置になります。

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こちらがフェンウェイパークです。

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フェンウェイパークは1912年にオープンしました。もちろん改修等は行われていますが、現存するMLBの球場の中で最も古い球場です。

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こちらの写真の奥に見えるのが『グリーンモンスター』と呼ばれる左翼に設置された壁です。

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フェンウェイ球場のホームプレートから左翼までの距離は約94mしかなく、ホームラン続出を防ぐために設置された壁です。

何度か球場の新設等も検討されていますが、この古く伝統ある球場が逆にファンたちを魅了しています。

収容力は約37,000人です。増設を少しずつ繰り返していますが、原型を崩さないように心掛けているため、未だに比較的少ない収容人数になっています。この席数の少なさもあり、フェンウェイでのレッドソックス戦チケットはMLBの中で最も手に入れるのが難しいチケットです。

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そしてフェンウェイパークの右翼スタンドには1席だけ赤く塗られたものがあります。このシートは『ローン・レッド シート』と呼ばれています。1946年にテッド・ウィリアムズの放った球場最長本塁打の落下点を示しているそうです。

【オーナー】

現在のオーナーはジョン・ヘンリーです。

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1999年に当時のフロリダ・マーリンズを買取り、マーリンズのオーナーとなります。2002年にマーリンズを売却し、レッドソックスのオーナー権を買い取ります。当時古くて狭いと言われていたフェンウェイの弱みを逆手にとって、フェンウェイパークを『伝統的でノスタルジックな球場』として、その古さを売りにします。『パリにはエッフェル塔があるが、ボストンにはフェンウェイパークがある。』という名言を残したことでも知られています。

ヘンリーはオーナー権を獲得してすぐにセオ・エプスタインを新GMに任命します。前回のオリオールズの紹介でも書きましたが、エプスタインは当時28歳、史上最年少でのGM就任となります。

こちらがエプスタインです。

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〈 Fenway Sports Group (FSG) 〉

2002年、ヘンリーは他の投資家たちと共にレッドソックスを買い取った後にNew England Sports Ventures(NESN)というスポーツ投資会社を設立します。2011年にこのNESNの名前をFSGに変更します。

FSGはフェンウェイパーク、レッドソックス、リバプールFC、フェンウェイスポーツマネジメント(FSM)を100%保有しています。さらに、ニューイングランド・スポーツ・ネットワーク(NESN)を80%保有、NASCARのラウシュ・フェンウェイ・レーシングを50%保有しています。

レッドソックス(FSG)のビジネス戦略等についても後ほど詳しく書きたいと思います。

【GM&監督】

現在のGMはベン・チェリントン。

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マサチューセッツ大学アマースト校・スポーツマネジメントの修士号を取得後にクリーブランド・インディアンズのスカウト等を務めます。その後、当時のレッドソックスGMであったダン・デュケットの誘いでレッドソックスへ移籍します。マイナー選手の育成やスカウトも務め、2003年にGM補佐となります。その後は球団副社長やアシスタントGMを務め、2011年にセオ・エプスタインの後を継いでレッドソックスのGMとなります。

監督はジョン・ファレルです。

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元MLB投手のファレル。2013年シーズンからレッドソックスの監督になりました。2011シーズンから2012シーズンはトロント・ブルージェイズの監督を務めていました。

ブルージェイズで監督になる前の4年間はレッドソックスで投手コーチも務めており、松坂選手の指導にもあたっていました。

【日本人選手】

現在レッドソックスには上原浩治投手と田澤純一投手が所属しています。

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その他には、松坂大輔投手、岡島秀樹投手、野茂英雄投手、大家友和投手、斎藤隆投手が過去にレッドソックスに所属していました。

【主力&主力選手】

デビッド・オルティス

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39歳

指名打者

強打者として長くMLBで活躍しているオルティス。39歳になりましたが未だにその長打力は健在です。2014シーズンは142試合に出場し、35本塁打、104打点という記録を残しています。

2015シーズンの年棒は約19億円です。

ハンリー・ラミレス

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31歳

外野手(過去には三塁手・遊撃手)

ドジャーズから移籍し、今シーズンからレッドソックスでプレーしています。

2014シーズンは128試合に出場、打率.283、出塁率.369、長打率.448、OPS.817の成績を残しています。今年のレッドソックスの4番打者です。2015シーズンから2018シーズンまでの4年間で約100億円の契約をレッドソックスと結びました。

ジュンイチ・タザワ

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28歳

リリーフ投手

2011年からレッドソックスで活躍している田澤選手。2013・2014シーズンともに71試合ずつ登板し、中継ぎとして大活躍しています。上原選手が現在故障していることと、レッドソックスに『エース』と呼べるような先発投手のいない中で、より一層田澤選手の存在感が増してきています。

上原投手に関してはみなさんご存知でしょうが、2013年からレッドソックスのクローザーとして活躍しています。故障で現在調整中ですが、準備が整い次第レッドソックスの締め役として活躍してくれるでしょう!一部報道ではもうすぐチームに合流するとのことです。

【戦力分析・トレード・FA】

2014シーズンは71勝91敗で地区最下位になったレッドソックス。起用した若手選手がなかなか活躍できず、主力選手も故障離脱してしまうなど、思うようなシーズンになりませんでした。今シーズンの戦力を見ると、先発陣にはエースと呼べるような軸になる選手がいない状況ですが、打線はなかなか強力なメンバーを揃えています。

〈主なFA加入選手〉

ハンリー・ラミレス(外野手)

パブロ・サンドバル(内野手)

ジャスティン・マスターソン(先発投手)

〈主なトレード〉

《トレード①》

ウィル・ミドルブルックス(内野手:レッドソックス→パドレス)

ライアン・ハニガン(捕手:パドレス→レッドソックス)

捕手のライアン・ハニガンはレイズからサンディエゴ・パドレスへトレードされたのですが、その数時間後にパドレスからレッドソックスへトレードに出されました。レッドソックスはその引き換えに三塁手のウィル・ミドルブルックスをパドレスへ引き渡します。

《トレード②》

ヨニエス・セスペデス(外野手:レッドソックス→タイガース)

リック・ポーセロ(先発投手:タイガース→レッドソックス)

《トレード③》

ルビー・デラロサ(先発投手: レッドソックス→ダイヤモンドバックス)

アレン・ウェブスター(先発投手: レッドソックス→ダイヤモンドバックス)

レイメル・フローレス(内野手:レッドソックス→ダイヤモンドバックス)

ウェイド・マイリー(先発投手:ダイヤモンドバックス→レッドソックス)

《トレード④》

アンソニー・ラナウド(投手:レッドソックス→レンジャーズ)

ロビー・ロス(リリーフ投手:レンジャーズ→レッドソックス)

《トレード⑤》

アーロン・クラークツ(投手:レッドソックス→ブレーブス)

アンソニー・バルバロ(リリーフ投手:ブレーブス→レッドソックス)

〈投手〉

開幕戦はバックホルツが先発し、見事7回無失点に抑えています。その後は田澤投手が中継ぎ、レインがクローザーとして登板しフィリーズを0点に抑えました。先発陣に絶対的エースがいませんが、リリーフ陣は安定したメンバーを揃えています。

そしてレッドソックスは4月上旬に、ジョー・ケリーとの4年・約98億円の契約を発表しました。

《先発投手》

クレイ・バックホルツ(170.1回 防5.34 8勝11敗)

リック・ポーセロ(204.2回 防3.43 15勝13敗)

ウェイド・マイリー(201.1回 防4.34 8勝12敗)

ジョー・ケリー(96.1回 防4.20 6勝4敗)

ジャスティン・マスターソン(128.2回 防5.88 7勝9敗)

《リリーフ投手》

上原浩治(64.1回 防2.52 26SV)

田澤純一(63.0回 防2.86 0SV)

エドワード・ムヒカ(60.0回 防3.90 8SV)

アレキシ・オガンド(25.0回 防6.84 1SV)

クレイグ・ブレスロウ(54.1回 防5.96 1SV)

ロビー・ロス(78.1回 防6.20 0SV)

アンソニー・バルバロ(54.2回 防2.63 0SV)

トミー・レイン(19回 防 0.95 0SV)

〈野手〉

攻撃の中心になるのは長打力のあるオルティス、ラミレス、ナポリ、サンドバルでしょう。この4人が怪我なくシーズンを通して好調を保つと厄介な打線になります。

《内野手》

(1B)マイク・ナポリ(率.248 本17 点55 出.370 長.419)

(2B)ダスティン・ペドロイア(率.278 本7 点53 出.337 長.376)

(3B)パブロ・サンドバル(率.279 本16 点73 出.324 長.415)

(SS)サンダー・ボガーツ(率.240 本12 点46 出.297 長.362)

(DH)デビット・オルティス(率.263 本35 点104 出.355 長.517)

《外野手》

(RF)シェーン・ビクトリーノ(率.268 本2 点12 出.303 長.382)

(CF)ムーキー・ベッツ(率.291 本5 点18 出.368 長.444)

(LF)ハンリー・ラミレス(率.283 本13 点71 出.369 長.448)

《捕手》

(C)ライアン・ハニガン(率.218 本 5 点34 出.318 長.324)

以上がレッドソックスの紹介になります。ア・リーグ東地区5球団の紹介が終わりました。どのチームが優勝争い、プレーオフ争いに絡んでくるのでしょうか!

青木は打線の強力なブルージェイズとレッドソックス、そしてバランスの良いオリオールズが上位に食い込んでくるのではないかと予想しています!

『バルチモア・オリオールズ』 MLB球団紹介 ア・リーグ東地区

こんにちは。

第4チーム目の紹介はバルチモア・オリオールズです!愛称としてO’s(オーズ)やBirds(バーズ)と呼ばれています。

【チームロゴ】

こちらがチームロゴです!

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オリオールバードです!オリオールズのマスコットキャラクターでもあります!

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チーム名の由来はボルチモアムクドリモドキというムクドリモドキという鳥の一種で、メリーランド州の州鳥だそうです。こちらが実物の写真です。

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【本拠地】

本拠地はメリーランド州ボルチモアにあるオリオール・パーク・アット・カムデン・ヤーズです。球場の名前が長いですね!

メリーランド州ボルチモアの地理的な位置はこちらです。

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こちら球場を上空から見下ろした写真です。

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1901年にウィスコンシン州のミルウォーキーにて、ブルワーズという名前と共に球団の歴史が始まります。1902年にミズーリ州のセイントルイスに移転し、ブラウンズというチーム名になります。1954年にバルチモアに移転し、現在のオリオールズという名前になります。

こちらがフィールドです。

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【オーナー】

オリオールズのオーナーは刑事弁護士でもあったピーター・アンジェロズです。

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アンジェロスは、スポーツイラストレイテッドという有名なスポーツ雑誌の中で『2009年、MLB最悪のオーナー』としてランク付けされました。理由は、チームに大きな影響力を持ちながらも、科学的な判断ができずにプレーの良しあしのみで全てを判断する、という評価を外部からされていたからだそうです。

ただその一方でチャリティなどへの出資を積極的にしており、慈善家としても知られています。

【GM&監督】

GMはダン・デュケットです。

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過去にはエクスポズ、そしてレッドソックスのGMも務めていました。大学では野球部でキャッチャーをやっていたそうです。過去には、MLBチームでスカウト等の仕事もしていました。

デュケットは2002年にレッドソックスから解任され、その後は10年以上GM職からは遠ざかっていました。ちなみに、2002年からレッドソックスのGMはセオ・ネイサン・エプスタインになりました。エプスタインは当時史上最年少の28歳でGMとなり話題になりました。エプスタインはいわゆるマネーボールタイプのGMで、セイバーメトリクスと呼ばれる客観的データをもとにチーム編成を行います。そして2003年・2004年にレッドソックスが良い成績を残し、エプスタインは高く評価されます。エプスタインが就任した直後にレッドソックスが好調になり、2004年にワールドチャンピオンにもなったので、デュケットがエプスタインよりも劣っていたというような話もありましたが、ただ、2004年のレッドソックスの主軸選手の多くはデュケットがGMの時に獲得した選手だった、という指摘もされています。

実はいうとレッドソックスGM時代は非常に評判の悪かったデュケットGM。チーム編成のために冷酷な決定を下すこともあり、『デュケットのチームには行きたくない。』というような選手も当時いたそうです。2011年の11月にオリオールズのGMに就任し、オリオールズの復活を託されます。そして見事に昨シーズンはア・リーグ東地区優勝を果たしました。

ダン・デュケットのいとこであるジム・デュケットはメッツとオリオールズのGMを過去に務めていました!

監督はこちら、バック・ショーウォルターです。

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過去にはヤンキース傘下のマイナーチームで選手としてプレーしていました。引退後はコーチ業などを務め、1985年にヤンキース傘下のマイナーチームで監督として指揮を執ります。1992年シーズンからはヤンキースの監督となりますが、1995年にはリーグ拡張で参入したアリゾナ・ダイヤモンドバックの監督となります。2003年シーズンからはテキサス・レンジャーズと契約。そして2010年からオリーオルズの監督となっています。過去に3回、最優秀監督賞を受賞しています。

【日本人選手】

日本人選手としてオリオールズで初めてプレーしたのは、読売巨人からFAで移籍した上原浩治投手です。

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その後は、和田毅投手もオリオールズに在籍していました。

Japanese pitcher Tsuyoshi Wada smiles as he is introduced to the media after signing with the Orioles in Baltimore

【注目&主力選手】

ザック・ブリトン

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27歳

クローザー (左投げ)

2014年シーズン37セーブを挙げ、防御率は1.65でした。好調であった昨シーズンのオリオールズの締役はブリトンでした。スプリングトレーニングでも順調な仕上がりを見せています。

クリス・ティルマン

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26歳

先発投手(右投げ)

2014シーズン、34試合・207.1イニングに登板、13勝6敗。防御率は3.34。開幕戦での先発が予想されています。

ウェイン・チェン

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29歳

先発投手

2014年シーズンは31試合に先発して16勝6敗、防御率は3.54でした。台湾出身のチェン選手、スプリングトレーニングでの最終登板ではいい仕上がりを見せていました!オリオールズの先発陣の主軸となるでしょう。

【チーム戦力&戦略分析】

2008年から2011年までは4年連続で最下位となったオリオールズでしたが、2012年シーズンから成績が向上し、昨年2014年にア・リーグ東地区優勝を果たします。

2014年オフ中には、FA権を獲得し自由契約となったネルソン・クルーズ(2014シーズン、40本塁打&108打点)がマリナーズへ、ゴールデングラブ賞を獲得したニック・マーケイキスもブレーブスへ移籍しています。リリーフのアンドリュー・ミラーも新たにヤンキースと4年間契約を結ぶことになります。

〈FAで他チームへ移籍した主な選手〉

(外野手/DH) ネルソン・クルーズ

(外野手) ニック・マーケイキス

(捕手) ニック・ハンドリー

(ユーティリティープレーヤー) ケリー・ジョンソン

(リリーフ) アンドリュー・ミラー

(内野手) アレクシー・カシーヤ

(先発) ヨハン・サンタナ

(リリーフ) ジョー・ソーンダース

〈FAで獲得した主な選手〉

FA再契約 (外野手/DH) デルモン・ヤング

(リリーフ) ウェズリー・ライト

(ユーティリティプレイヤー) エバース・カブレラ

〈トレードによる獲得選手〉

(外野手) トラビス・スナイダー (パイレーツから)

〈トレードによる放出選手〉

(投手)  ステファン・タープレイ(パイレーツへ)

(投手) スティーブン・ブラウルト(パイレーツへ*PTBNL)

(*PTBNL=Player to be named laterの略。トレード当初はオリオールズから放出する2人目の選手は決まっていなかったものの、先にスナイダーをタープレイの交換を行い、約束の二人目は後で決めましょう、という意。)

〈投手〉

《先発投手》

()内は昨シーズンの成績です。

クリス・ティルマン(207.1 回 防御率3.34 13勝6敗)

チェン・ウェイン(185.2 回 防御率3.54 16勝6敗)

バド・ノリス(165.1 回 防御率3.65 15勝8敗)

ミゲル・ゴンザレス(159.0 回 防御率3.23 10勝9敗)

ケビン・ゴーズマン(113.1 回 防御率3.57 7勝7敗)

《リリーフ投手》

ザック・ブリットン( 76.1回 防御率1.65 37SV)

ダレン・オデイ(68.2回 防御率1.70 4SV)

トミー・ハンター(60.2回 防御率2.97 11SV)

ウェズリー・ライト(48.1回 防御率3.17 0SV)

ブライアン・マティス(51.2回 防御率3.48 0SV)

ライアン・ウェブ(49.1回 防御率3.83 0SV)

ブラッド・ブラック(62.1回 防御率3.18 0SV)

T.J. マクファーランド(58.2回 防御率2.76 0SV)

ウバルド・ヒメネス(125.1回 防御率4.81 0SV)

〈野手〉

《内野手》

1B クリス・デービス(率.196 本26 点72 出.300 長.404)

2B ジョナサン・スコープ(率.209 本16 点45 出.244 長.354)

3B マニー・マチャド(率.278 本12 点32 出.324 長.431)

SS J.J. ハーディ(率.268 本9 点52 出.309 長.372)

《外野手》

RF トラビス・スナイダー(率.264 本13 点38 出.338 長.438)

CF アダム・ジョーンズ(率.281 本29 点96 出.311 長.469)

LF アレハンドロ・デアザ(率.293 本3 点10 出.341 長.537)

《捕手》

C M.ウィータース(率.308 本5 点18 出.339 長.500)

オリオールズの予想ロースターを見ると、『バランスの良いチーム』というイメージがあります。飛び抜けた成績を残した選手や、飛び抜けたカテゴリ別のチーム成績等もありませんが、そのバランスで着実に勝ち数を重ねることができれば、地区連覇の可能性もあります!

果たして、今シーズンのオリオールズはどんな成績を残すのでしょうか。楽しみですね!!

次回第5チーム目はボストン・レッドソックスです!ア・リーグ東地区所属チームの中で、いよいよ最後の紹介チームとなります!

『トロント・ブルージェイズ』 MLB球団紹介 ア・リーグ東地区

MLB球団紹介シリーズ、第3チーム目はトロント・ブルージェイズです!『ジェイズ』という愛称で呼ばれています!

【チームロゴ】

こちらがブルージェイズのロゴです!カナダに本拠地を置く球団ということもあって、ロゴにはカナダの国旗のマークも入っていますね。

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ブルージェイというのは北米に生息する鳥で、日本名はアオカケスというそうです。

こちら本物のブルージェイです。

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綺麗な鳥ですね。

【ユニフォーム】

こちらがジェイズのユニフォームです!

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【本拠地】

ブルージェイズの本拠地はカナダ・オンタリオ州トロントにある、ロジャーズセンターという球場です。1989年に開場した球場ですが、世界初の可動式屋根付きの球場です。

上空から見た全体像はこんな感じです。

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こちらは夜にライトアップされたロジャーズセンターです。綺麗ですね!

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中から見た球場全体の雰囲気もどことなく他とは違う感じがあります。非常にユニークな造りの球場ですね。

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【カナダに本拠地を置く唯一のMLB球団】

2005年に当時のモントリオール・エクスポズがワシントンへ本拠地を移し、ワシントン・ナショナルズという名前になります。それと同時に、 ブルージェイズがカナダ国内に本拠地を置く唯一のMLB球団となりました。

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トロントはカナダの最南端&東寄りに位置している都市です。ニューヨークやワシントンD.C.からそれほど遠くないですね。

ブルージェイズは1977年に創設された、比較的歴史の短い球団です。この1977年のリーグ拡大時にMLBに参入したのはジェイズと、シアトル・マリナーズでした。ということで、マリナーズも歴史的には若いチームということになります。

他の新設球団もそうであったように、ブルージェイズもMLB参入直後は極度の成績低迷に苦しみます。1977年から1982年まで6年連続で最下位になります。その後監督の交代や選手の獲得などもあり、1985年に初の地区優勝を果たします。

1992・1993年には2年連続でワールドシリーズを制覇します。ですがその後は地区優勝やリーグ優勝からは遠ざかっています。92・93年のころがジェイズにとって実力&人気でのピーク期になってしまいました。

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【1994-1995ストライキと東地区でのパワーバランス】

1994年の8月頃から1995年の4月にかけて、大規模なストライキがMLB選手会によって行われます。これはブルージェイズの選手の中で起きたわけではなく、MLB全体で起きた出来事です。1994年はワールドシリーズも行われませんでした。

理由はMLBオーナーサイドが新しい労使協定にサラリーキャップ(年棒制限)を設けようとしたためです。ストライキの結果、サラリーキャップの代わりにチームに対する贅沢税などが課せられるようになります。

MLBの労使協定をめぐる『選手会vs. MLBオーナーサイドの戦いの歴史』についてはまた別の機会に触れたいと思います。ストライキがあった1995年以降、MLB選手の年棒額の上昇が続くことになります。そしてジェイズと同じ地区に所属し、資金源で余裕のあるヤンキースとレッドソックスが地区&リーグ内での優勝争いを席巻していくようになります。

ア・リーグ東地区はもっとも厳しい地区の1つと言われることが多いです。なぜでしょうか。それはレッドソックスとヤンキースの存在があるからです。

今現在ア・リーグ東地区には

ヤンキース

レッドソックス

レイズ

オリオールズ

ブルージェイズ

の5チームが所属しています。2014シーズンはオリオールズが地区優勝。2008年にはレイズが地区優勝。そしてヤンキースは近年ワールドシリーズに駒を進めていませんし、2年連続でプレーオフを逃し、地区内でのパワーバランスが崩れつつあります。レッドソックスは2013年に上原&田沢選手も活躍してワールドシリーズ制覇を成し遂げましたが、2014年シーズンは地区最下位に終わっています。

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どのスポーツにおいても東地区というと激戦区となることが多いようです。理由はニューヨークやボストンなどの大都市があり、強豪とされるチームが多いからです。ですが、今のMLBア・リーグ東地区のようにどのチームが勝つか分からない、という状況はファンにとっては見ていて面白いですね!

【GMと監督】

現在、ジェイズのGMはアレックス・アンソポロス。2009年に32歳の若さでブルージェイズのGMに就任しています。カナダのモントリオールの出身で、過去にはエクスポズの球団スタッフとして働いていました。野球経験はないそうですが、幼いころからファンタジーベースボールの大ファンだったそうです。大学での専攻は経済学だったそうです。

John Gibbons; Alex Anthopoulos

アンソポロスの前にはJ・P ・リッチアーディがGMでした。リッチアーディは主観的な情報よりも、客観的なデータや分析に重きを置くタイプでした。いわゆるマネーボールタイプのGMで、セイバーメトリクス等からのデータを駆使してチーム編成等を行うGMです。逆に、現GMのアンソポロスはスカウト出身なのでスカウトマンたちの眼力に比重を置くタイプのGMだそうです。

監督はこちらのジョン・ギボンスです。

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2005年から2008年シーズン途中までブルージェイズの監督を務め、1度解雇されてしまいます。しかし、2013シーズンから5年ぶりにブルージェイズの監督へ復帰しました。

監督としての手腕が高く評価されていますが、頻繁に退場処分にされてしまう監督でも有名なようです。怒りやすく、選手とも時にぶつかり合うことがあるそうです。ですが、普段は選手とのコミュニケーションがうまい監督である、と評判です。

【日本人選手】

ブルージェイズの日本人選手と言えばこの方でしょう!ムネリンこと川崎宗則選手!

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川崎選手の人気はMLBファンたちの中で物凄いといつも話題になっています。情熱あふれるプレーと、ベンチで常に声を出し続ける姿勢!トロント&MLBのファンたちを魅了しています。

Munenori Kawasaki

そしてインタビューなどでは通訳なしで受け答えをします。川崎選手の熱さとユーモアがMLBファンたちを魅了しています。以前に川崎選手が9回のチャンスでバッターボックスに立った時には、会場全体がスタンディングオーベイションになり『KAWASAKIコール』がおこったほどです。

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あるインタビューで川崎選手が自分自身で受答えをしていると、インタビュアーが川崎選手に尋ねます。「ムネ、なんで助けをかりずにインタビューを1人で受けるんだい?」

川崎選手の答えは「僕にとってこれは必要なんだ。なぜかというとこれは僕の気持ち(ソウル)の問題だからさ!」

英語をゼロから本気で勉強したり、海外への渡航経験がある方はこれがどれだけすごいことかよくわかるかと思います。

インターン青木はアメリカに来て3年経ちますが、未だに英語はまだまだです。アメリカに来た当初はレストランで何を聞かれているかも分からず恥ずかしい気持ちになり、外出するのが嫌になるほどでした。

多くの日本人選手が通訳の方を付けていますが、やはりチームスポーツにおいて『言葉』というのはとても大きな要素を握るのではないかと思います。この言葉の壁が低くなればなるほど、より多くの日本人選手が海外で活躍する機会が増えていくと思います。

その川崎選手、オープン戦では限られた出場機会の中でまずまずの成績を残しています。なんとか2015シーズン、メジャーでの活躍をしてほしいです!

川崎選手以外には、大家友和選手、高橋健選手、ADMのクライアントである五十嵐亮太選手が以前ブルージェイズに所属していました。

【主力&注目選手】

Russell Martin;

ラッセル・マーティン

32歳

捕手

パイレーツからFAとなり、ブルージェイズが5年・約98億円の契約を結びました。この契約はMLB史上、捕手としては4番目に高額な契約だそうです。2014シーズンの成績では出塁率が4割を超えています。

Jose Bautista

ホセ・バティスタ

34歳

外野手

2014シーズンの出塁率は4割を超え、長打率は5割を超えています。打点は103点。ブルージェイズには中核を担える打者が何人かいますが、バティスタは間違いなくクリーンアップを任さられることになるでしょう!

【2015チーム編成・シーズン戦力】

2014年はシーズン序盤で好調だったブルージェイズでしたが、中盤からやや失速。ア・リーグ東地区3位でシーズンを終えました。1993年のワールドシリーズ制覇以来、プレーオフにすら駒を進めていません。

2014シーズンの成績を見ると打撃陣の成績が素晴らしい一方で、投手陣がいまひとつ、というところでした。オフシーズンは投手陣の補強があると予想されていましたが、打撃陣の補強がメインとなり、投手陣には少し不安を残す結果になっています。

〈2014オフトレード〉

ブルージェイズは若い有望選手をアスレチックスに放出し、その引き換えに内野手のドナルドソンをアスレチックスから獲得します。選手数で見ると1対4のトレードです。

≪ブルージェイズ獲得選手≫

ジョシュ・ドナルドソン (三塁手、アスレチックスから)

≪アスレチックス獲得選手(ブルージェイズから)≫

ブレット・ロウリー (三塁手)
ショーン・ノリン (投手)
ケンドール・グレーブマン (投手)
フランクリン・バレット (遊撃手)

投手陣の補強のためにブリュワーズからトレードでエストラーダを獲得します。

≪ブルージェイズ獲得選手≫

マルコ・エストラーダ (先発投手)

≪ブリュワーズ獲得選手≫

アダム・リンド (1塁手)

さらなる打撃陣補強のためマリナーズともトレードを行います。

≪ブルージェイズ獲得選手≫

マイケル・ソンダース (外野手)

≪マリナーズ獲得選手≫

J.A. ハップ (投手)

〈FAでブルージェイズと新規契約した主な選手〉

ラッセル・マーティン (捕手、パイレーツからFA)

〈FAで放出した主な選手〉

メルキー・カブレラ (外野手、ホワイトソックスへ)

コルビー・ラスマス (外野手、アストロズへ)

〈投手〉

先発陣の軸となると考えられるのが、ディッキー、バーリー、ハッチソンの三人。昨年11勝を挙げて、先発ローテーション3番手と考えられていたマーカス・ストローマンが故障により2015シーズンはプレイできない見込みとなってしまいました。エーロン・サンチェスとマルコ・ストラーダのどちらが先発ローテーションに入るかによって、先発・リリーフの入れ替えがありそうです。クローザーはブレット・セシルが務めることが予想されています。

≪先発≫

*()内は2014シーズンの登板イニング数、防御率、勝敗数です。

R.A.ディッキー (215.2回/防3.71/14勝13敗)

マーク・バーリー (202.0回/防3.39/13勝10敗)

ドリュー・ハッチソン (184.2回/防4.48/11勝13敗)

マルコ・エストラーダ (150.2回/防4.36/7勝6敗)

ダニエル・ノリス (6.2回/防5.40/0勝0敗)

≪リリーフ≫

*()内は2014シーズンの登板イニング数、防御率、セーブ数です。

ブレット・セシル(53.1回/防2.70/5セーブ)

エーロン・ループ(68.2回/防3.15/4セーブ)

エーロン・サンチェス(33.0回/防1.09/3セーブ)

トッド・レドモンド(75.0回/防3.24/1セーブ)

スティーブ・デラバー(25.2回/防4.91/0セーブ)

カイル・ドレイベック(3.0回/防0.00/0セーブ)

〈野手〉

メルキー・カブレラ、アダム・リンド、コルビー・ラスマスが放出され、打撃面で少し不安が残るかと思われましたが、ジョシュ・ドナルドソン、ラッセル・マーティン、マイケル・ソーンダースを獲得し、長打力に関しては逆に強化されたという評価がされています。

≪内野手≫

*()内は2014シーズンの打率、本塁打、打点、出塁率、長打率です。

1B エドウィン・エンカーナシオン(率.268/本34/点98/出.354/長.547)

2B マイサー・イズトゥリス(率.286/本0/点1/出.324/長.314)

3B ジョシュ・ドナルドソン(.255/本29/点98/出.342/長.456)

SS ホセ・レイエス(率.287/本9/点51/出.328/長.398)

≪外野手≫

RF ホセ・バティスタ(率.286/本35/点103/出.403/長.524)

CF ドルトン・ポンペイ(率.231/本1/点4/出.302/長.436)

LF マイケル・ソーンダース(率.273/本8/点34/出.341/長.450)

≪捕手≫

C ラッセル・マーティン(率.290/本11/点67/出.402/長.430)

以上がトロント・ブルージェイズの紹介になります!川崎選手に活躍してほしいですね!

次回はバルティモア・オリオールズの紹介を予定しています。

(為替はすべて1ドル120円で計算しています。)

『ニューヨーク・ヤンキース』MLB球団紹介 ア・リーグ東地区

2チーム目の紹介は、アメリカン・リーグ東地区に所属するニューヨーク・ヤンキースです。

(*この記事に出てくる日本円は全て、1ドル=120円で計算しています。時期によって為替が違うのですが、わかりやすくするために統一してありますのでご了承ください。)

【チームロゴ】

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非常にわかりやすいチームロゴです。『N』 と 『Y』 で、本拠地の 『New York』 を示しています。

【チームユニフォーム】

ちなみにヤンキースは、スポーツチームとして初めてユニフォームに選手を示す背番号を入れたチームといわれています。(1929年)

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1960年代ごろからは多くのチームが背番号の上に選手の名前を入れ始めます。ですがヤンキースのユニフォームに選手の個人名は刻まれていません。これは 『選手個人がヤンキースというチームの存在や概念を超えることはない。選手はヤンキースの一部だ。』 という美学が込められているそうです。

このように選手のユニフォームには背番号のみ刻まれています。

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現在ヤンキースの一員である田中選手のユニフォームにも名前は入っていません。

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【伝統のある球団&スタインブレナー家】

ヤンキースはワールドシリーズ出場40回、制覇27回を誇る超名門球団です。ワールドシリーズの出場回数、優勝回数に関して、どちらも2位の球団を大きく離してトップです。

造船業で莫大な富を得たスタインブレナー家のジョージ・スタインブレナーが1973年からオーナーとなり、今現在は息子のハル・スタインブレナーとハンク・スタインブレナーが共同経営者となっています。(二人が共同経営するYankee Global Enterprisesがオーナーということになっています。)父のジョージは2010年に亡くなっていますが、その球団経営の際に見せた剛腕ぶりから 『ビッグ・ボス』 や 『ザ・ボス』 という別名で呼ばれており、今でも彼の存在は語りづがれています。

こちら、ビッグ・ボスことジョージ・スタインブレナー。

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こちらが現オーナーのハルとハンクです。

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そして、ヤンキースは厳しい規律をチーム関係者全員に課していることでも有名です。無精ひげや長髪は禁止されています。このようなチームの規律や伝統もジョージ・スタインブレナーの意向によって確立されました。

ジョージ・スタインブレナーは、彼の意に沿わなかったり、結果の出せない監督やGMはすぐにクビにするというスタイルの持ち主でした。1973年から1996年までの23年間で20回の監督交代、30年間で11人のGMを迎える、という強硬的なスタイルは彼の代名詞でもあります。

そして、ヤンキースといえばお金持ち球団として知られています。選手獲得や選手保留のための出費を惜しみません。選手のために資金を出せるということは、 『その資金がある』 ということなのですが、MLB球団の収入資源やビジネスモデル、MLB自体の経営等についても今度詳しく書きたいと思います。

しかし、2014年の選手の年棒総額をチーム別にみるとヤンキースは2位になっています。1位はLAドジャーズです。ドジャーズが約280億円。ヤンキースが240億円となっています。選手一人あたりの平均年棒を見るとヤンキースが1位で約9億6千万円。2位のドジャーズが9億3千万円となっています。

【チーム本拠地】

1923年から使用されていたヤンキースタジアムの老朽化が進み、2006年から新しいヤンキースタジアムの建設が始まります。そして、2009年に新・ヤンキースタジアムが完成します。この新スタジアム建設&工事にかかった費用は総額で約2,700億円、そのうちの約1,400億円はニューヨーク市が負担、すなわちニューヨーク市民が負担しています。

こちら旧スタジアムの最終形態です。1923年から何度かリフォームが行われ、最終的にはこのような球場の形でした。

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こちら新スタジアムの外観です。旧スタジアムと形が非常に似ていることがお分かりいただけると思います。

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こちらはフィールドです。

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「美しい!!」とついつい唸ってしまうような球場ですね。

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外壁にはライムストーンが使われ、荘厳なデザインが施されています。

この新・ヤンキースタジアムの特徴としては、旧ヤンキーススタジアムからの伝統を受け継ぎ、派手な造りなどは少なく野球を魅せるための球場としてデザインされているいうことです。そして、新スタジアムには56ものスイートルームがあります。これは旧スタジアムの3倍以上の数です。

全体収容の数では、新スタジアムは旧スタジアムよりも全体で数千席分減らされています。1席あたりのスペースを広げ、高級感を作り出そうという思惑です。

そしてスイートルームの席も増やし、企業や大型顧客のシーズンチケット等で収入を増やす、といったような球場経営の戦略が見て取れます。『顧客1人あたりの単価を上げる』というビジネスの観点に基づいています。そしてこれは『人気があるニューヨーク・ヤンキースだからこそ可能』な戦略と言えるでしょう。

球場の収容数等もビジネスの観点から見ると非常に面白いです。例えば、球場の収容数が大きすぎるといつまでもチケットが売れ残るのでチケット価格は比較的安くなります。収容数が少なければ、早く売り切れる可能性も出て、ファンは急いでチケットを購入します。そしてチケット数もそもそも少ないので価格を高く設定できます。

経済学の需要と供給の原理ですが、ちょうどいい需要と供給の見合う点で球場の収容数なども計算するということが重要です。ちなみにチケットの料金なども複雑なアルゴリズム(対戦チーム、席の位置、天候、残りチケット数などの組み合わせ)によって大きく変わります。飛行機のチケット代のようなイメージです。

【日本人選手】

皆さんご存知の通り、現在ヤンキースには田中将大投手が所属しています。昨年2014シーズンまではイチロー選手と黒田選手も所属していました。加藤豪大選手はアメリカ育ちで、現在ヤンキース傘下のマイナーチームに所属しています。

ADMのクライアントでもある五十嵐亮太投手(現ソフトバンクホークス所属)と、井川慶投手(現オリックスバファローズ所属)も過去にヤンキースでプレーしていました。

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ヤンキースに所属中、もしくは過去に所属した日本人選手は以下の通りです。

五十嵐亮太 投手

井川慶 投手

イチロー 外野手

伊良部秀輝 投手

加藤豪大 内野手

黒田博樹 投手

田中将大 投手 (現在もヤンキースに所属)

松井秀喜 外野手

ヤンキースが最後にワールドチャンピオンになったのは2009年で、その時のワールドシリーズでMVPを獲得したのは松井秀喜選手です。

Philadelphia Phillies v New York Yankees, Game 6

【GM、監督】

ヤンキースのGMは1998年からブライアン・キャッシュマンが務めています。

こちらがキャッシュマンです。

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監督は2008年よりジョー・ジラルディが務めています。

こちらがジラルディ監督です。

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【主力&注目選手】

ヤンキースの2015シーズン主力&注目選手を簡単に紹介させていただきます。

Tampa Bay Rays v New York Yankees

マサヒロ・タナカ

26歳 (2015年3月現在)

先発投手

皆さんご存知の田中将大投手です。もはや、ニューヨークやアメリカの野球ファンの中で田中選手を知らない方はいないでしょう。

昨年は20試合に登板、136.1イニングを投げて13勝5敗。防御率は2.77。三振の数は141。

2014シーズンは7月中旬からシーズンの終盤まで故障のため登板できませんでした。アメリカのサイトで面白いデータを見つけました。そのデータというのは、『2014シーズンの田中選手の成績を平均化して、怪我なく1シーズン過ごしたらどのような成績を残したか。』というものです。

その数値を見てみましょう。

34試合・232イニングに登板し、22勝9敗。

防御率は変わらないので2.77。三振は240。

ちなみに、昨年ア・リーグのサイヤング賞はコーリー・クルーバー投手(インディアンズ)が獲得しました。成績は34試合・235.2イニングに登板し、18勝9敗。防御率2.44。269の三振を奪いました。

一緒に、ナ・リーグのサイヤング賞を獲得したクレイトン・カーショー選手(ドジャーズ)の成績を見てみましょう。

27試合・198.1イニングに登板。21勝3敗。防御率1.77。239の三振を奪いました。

田中選手、今年は怪我なくシーズンを通して登板して、ぜひサイヤング賞獲得してほしいですね!!

田中選手の契約は2019年シーズンまでの7年間で結ばれており、総額は186億円。年棒は26億円以上になります。

2017年のシーズン後に、田中選手のオプトアウトが契約に含まれています。2017年のシーズン終了後に田中選手にはヤンキースとの契約を打ち切り、FA選手として他球団と交渉・契約する権利があるということです。

Red Sox at Yankees

マイケル・ピネダ (Micheal Pineda)

26歳

先発投手

2014シーズンは13試合に登板、5勝5敗、防御率は1.89の成績でした。

2014シーズンの登板中に松脂を使用し、それが問題になったことで有名になってしまいました。写真の手のひらにも松脂が見えますね。

現在、オープン戦で田中選手と共に安定したピッチングを見せており、2015シーズンのヤンキース投手陣中軸としての活躍が期待されています。

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アレックス・ロドリゲス (Alex Rodriguez)

39歳

ショート・三塁手(今シーズンはDHの可能性)

愛称はA-Rod。ご存知の方も多いと思いますが、2013年から2014年シーズンにかけて、禁止薬物の使用の処分として試合への出場が禁じられていました。いろいろな問題が重なり、彼の名声はかなり傷ついてしまいましたが、2015シーズンよりDHとして戻ってくる見込みです。

彼の契約は2017年まで、10年間の超大型契約です。総額303億円。2009・2010年の彼の年棒は約40億円。2015年の年棒は約26億円となる見込みです。この契約は2007年当時の、史上最高額の契約となり大きな話題となりました。

【戦力分析・チーム編成】

伝統あるチームで、ワールドシリーズやプレーオフの常連であったヤンキースですが、2013・2014年とプレーオフを逃しています。

〈2014オフシーズン〉

2014年オフに、先発ローテーションの柱である黒田選手をFAで失います。さらには『ザ・キャプテン』として知られるジーターの引退。イチロー選手もFAとなりマーリンズへ移籍。

ジータ―の抜けたショートのポジションを埋めるためにシェーン・グリーンを放出。タイガース、ダイヤモンドバックスを巻き込む三角トレードを行います。三角トレードの内容は以下の通りです。

ヤンキース獲得選手

ディディ・グレゴリウス 内野手(ダイヤモンドバックスから)

タイガース獲得選手

シェーン・グリーン投手(ヤンキースから)

ダイヤモンドバックス獲得選手

ロビー・レイ投手(ヤンキースから)

ドミンゴ・レイバ内野手(タイガースから)

そして、マイアミ・マーリンズともトレード行います。

ヤンキース獲得選手

ネイサン・エバルディ投手(マーリンズから)

ガレット・ジョーンズ一塁手(マーリンズから)

ドミンゴ・ゲルマン投手(マーリンズ傘下のマイナーチームから)

マーリンズ獲得選手

マーティン・プラド内野&外野手(ヤンキースから)

デイビッド・フェルプス投手 (ヤンキースから)

〈投手〉

《先発》

先発陣は田中選手、ピネダ、サバシアを軸にしたローテーションが組まれると予想されています。クリス・カプアーノは故障により復帰が5月頃になると予想されています。カプアーノの代役として、リリーフとして予想されていたウォーレンが先発ローテーションに入る見込みです。

田中将大 (Masahiro Tanaka)

マイケル・ピネダ (Michael Pineda)

CC・サバシア (CC. Sabathia)

ネイサン・イオバルディ (Nathan Eovaldi)

クリス・カプアーノ (Chris Capuano)

アダム・ウォーレン (Adam Warren) *リリーフ

《リリーフ》

2014オフにミラー、カーペンター、ウィルソンをトレード・FAで獲得し、ア・リーグ東地区でNo.1のリリーフ陣を形成しました。クローザーとしては、ベタンセスとミラーが起用されることになりそうです。

デリン・ベタンセス (Dellin Betances)

デイビッド・カーペンター (David Carpenter)

アンドリュー・ミラー (Andrew Miller)

アダム・ウォーレン (Adam Warren)

ジャスティンン・ウィルソン (Justin Wilson)

ブライアン・ミッチェル (Bryan Mitchell)

エスミル・ロジャーズ (Esmil Rogers)

〈野手〉

エルズベリーとガードナーは足が速く、ともに盗塁成功率の高い選手です。なのでこの2人は1・2番を組むことになるでしょう。昨年の成績を見る限り、あまり数字のよくなかった選手が多いようです。

《内野手》

1B  マーク・テシェイラ (Mark Teixeira)

2B  スティーブン・ドリュー (Stephen Drew)

3B チェイス・ヘッドリー (Chase Headley)

SS ディディ・グレゴリウス (Didi Gregorius)

《外野手》

RF カルロス・ベルトラン (Carlos Beltran)

CF ジャコビー・エルズベリー (Jacoby Ellsbury)

LF ブレット・ガードナー (Brett Gardner)

〈捕手〉

C ブライン・マッキャン (Bryan McCann)

以上がニューヨーク・ヤンキースの紹介となります。

第3チーム目はトロント・ブルージェイズを予定しています!